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証拠死体 (講談社文庫)
証拠死体 (講談社文庫)パトリシア・D. コーンウェル
だんだんよくなる
ケイとマリーノの信頼関係が生まれ始めています。
ルーシーの登場は、名前で1回しか出てきません。
ただ、ケイとマリーノの信頼関係が、この物語を面白くさせます。
前作より、断然よくなってきている。
さて、それは「どこ」が?
・スピード感
ケイの視点で書かれているので、ある程度、スピード感は決まってくるだろうが、
無駄が少なくなってきた気がする。
仮に映画(映像)化するときにカットされると思うような回想も少なくなってきた。
翻訳版を読んでいるので、一概には言えないが、
相変わらず、人やもの、景色の描写は緻密だが、無駄が少なくなってきた?
・犯人像が早めに分かったこと
前作では、どうでもいい人が犯人。
言ってみれば、誰でも良かったのか?
読者としては、登場人物の中で、「ええええ!!この人が!?」ってのを期待するでしょ?
これまでの推理は何だ??って感じで、物足りなさを感じました。
・ちょっとしたジョーク
科学捜査で出た結果は、はっきり言ってつまらないことが多い。
興味も知識もないから。
けれど、マリーノが一般読者の視点でケイと話をしてくれるので、
難しい化学記号や名称を「もういいから、飛ばしてくれ」と言うところなど、
クスッと笑えるやり取りが多い。
これも、信頼関係がUPしてくる今後は、相当増えてくることになる。
また、分析方法など、知らなくても生活には困らないのだが、
それもしっかり記載されているので、「本格的」要素が多い。
・DR.フィールディングの登場
彼も今後、ケイの右腕として活躍する。
そんなこんなで、「これから面白くなるぞ?」という匂いがプンプンしてくる。
勧善懲悪的
主人公に対して共感、好感が持てない。
ラスト近く、犯人に対して「生まれてくるべきではなかったのだ」と断言する場面では本当にうんざりしました。
過去に辛い経験をした方が読む場合は読後感が良い本とは言えないと思います。
作者は本当に正しいことしか考えない、弱者の気持ちを理解できない人間という印象が残ります。推理小説・エンターテイメントとして考えてもぐいぐい引き付けられ一気読みというタイプでもない。プロット多すぎて散漫です。
込み入った人間関係の推理小説
犯人は誰か。悪徳弁護士はどう絡んでいるのか。検死官と謎のある元恋人との関係など、いろんなことを複雑に絡め合わせた、それでいて展開も無理でなく面白い小説です。
たくさんの謎を解きながら、最後までどう収まるのか分からない、推理小説としては傑作だと思います。
ただし、英語の文体は難解でかなり読みにくいと思いました。
証拠死体 (講談社文庫)
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遺留品 (講談社文庫)
遺留品 (講談社文庫)パトリシア・ダニエルズ コーンウェル検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ、第3弾。事件は、仲睦まじいティーンエイジャーのカップルばかりが狙われる連続殺人。森奥深くで殺され、遺体発見が遅れる。白骨化した状態から死因をつきとめるのは不可能に近い。これまで2年半の間に4組ものカップルが被害に遭っているというのに、捜査は手詰まりのまま。ケイのいらだちは募っていた。そこへまたも若いカップルの失踪事件が起きる。失踪した女の子の母親はドラッグ・ツァーの異名を持ち、全米麻薬対策委員長として政界にもつながりの深い大物パット・ハービー。FBIが介入して、何やらものものしい雰囲気の中、わが娘の事件に狂乱するパットはFBIの隠蔽(いんぺい)工作を主張して全面対決の構えだ。事件はマスコミを巻き込んでの大騒動と化し、ケイは渦中の人となって巻き込まれていく。 FBIの旧友ベントン・ウェズリーからも情報をもらえず孤立したケイは、わずかな遺留品と骨に残ったかすかな傷を頼りに独自捜査に乗り出す。今回のパートナーはおなじみ、殺人課刑事ピート・マリーノだ。裏切りの疑惑に揺れるケイを静かに支えるマリーノ。しかしマリーノも私生活の乱れをケイに支えてもらっているという持ちつ持たれつの良好な関係が頼もしい。 ケイの最愛の恋人マーク・ジェームズも登場してオールキャストといった豪華さ。ますます人情味を増したケイの魅力が満載の作品。(木村朗子)
スピード感
前2作に比べ、いきなり「うまくなった!?」と感じれる作品。
コーンウェル節が始まった!!という感じ。
犯人のめぼしがつき、そのバック・グラウンドがはっきりすると、
とてもドキドキする。
相変わらず、ストレスや睡眠不足でイライラしているケイだが、
マリーノとのコンビとしての息も合いはじめる。
この作品を通して、不思議と、すごく力強く感じることは、
やはりタバコは悪なのか!?ということ。
それにしても、そこまで悪なのか!?と。
ラスト近くのアビー、
彼女には幸せになって欲しかったのに、本当に残念だ。
ディテールの高い職業小説
女性検屍官「ケイ・スカーペッタ」が活躍する、『検屍局シリーズ』の第3作目。
こうした特殊な職業を扱う作品には高いリアリティが要求されるものだが、著者の検屍局で働いた経験を活かすことで、この特異な職業をリアリティ豊かに描くことができている。
本作では、政府高官の娘が連続殺人事件の被害者となったことから、政治的な圧力、FBIやCIAといった機関の干渉も描かれている。その分話は複雑になっているが、互いの職業人としてのプライドをかけた駆け引きを描くことによって、読み応えのある作品に仕上げられている。
シリーズが進むごとに、主人公や警察官の「マリーノ」などの主要人物の個性が定着してきて、それぞれが抱える葛藤や距離のおき方といった人間関係も丁寧に描かれるようになってきている。そうした単に猟奇的な犯罪捜査を扱ったサスペンス小説では終わらないところが、読者に支持される所以ではないだろうか。
俄か作家よりは錬れた文章だが
医学ミステリーでも、医学知識を縦横に駆使して筋を展開させ、それ自体が面白さとなっているロビンクックやマイケルパーマーと異なり、何か借り物のぎこちない医学を背景に、寧ろ人間関係を浮き彫りにしながら老練に筋をすすめるコーンウェルの特徴がでています。あえてタバコを吸い死体を扱う美女医と、些か現実とは正反対の設定をしながらも、実は現実に対するアンチテーゼ、現実に対する強烈な皮肉ともとれます。どんでん返しも、些か大芝居ぽい気がしますが、それでも頭を使わず楽しめる、寧ろ古典的ともいえる医学サスペンスです。英語は平易だが、前述の二人よりはこみいっているかな?
遺留品 (講談社文庫)
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検屍官 (講談社文庫)
検屍官 (講談社文庫)パトリシア コーンウェル1990年、サイコスリラーブームのさなかにセンセーショナルなデビューを飾ったパトリシア・コーンウェルのシリーズ第1作。検屍官ケイ・スカーペッタが連続殺人事件の犯人に迫る。犯行動機から犯人をたどる怨恨殺人とは異なり、連続殺人事件は通り魔的で、犯人像が推理しにくいのが特徴である。偏執狂的な死体が唯一の手掛かりとして残され、ケイの検屍分析が事件解決のかなめとなる。 ドクター・スカーペッタと呼ばれる彼女は、事件にかかわる登場人物たちの中でも地位が高く、たたき上げの刑事たちなど足元にも及ばない知性派キャリアである。男たちのやっかみと闘争心は、ときに彼女の失脚を狙う陰謀と化す。誰を信じればいいのか。孤独の中で自らの頭脳だけが最後まで頼れる武器となる。 事件解決にかかわる人物の中でも検屍局長というキャリアのトップの座にいるケイの硬質の推理は、いかにもかっこいい。長年の経験と勘に頼る刑事マリーノの泥臭さとは好対照をなす。相容れない2人は反発しあいながらも、けっきょくは事件解決のために互いを認めていかざるを得ない。このあたりに人間臭さが漂い、物語を俄然おもしろいものにしている。 一方、童話作家としての地歩を築きながらも男性関係に奔放なケイの妹の存在も悩みの種。妹の一人娘ルーシーとの関係がケイのプライベートな生活を映す鏡の役割を果たしている。 硬質な推理劇と悩ましい人生の物語が同居した読みごたえある作品。(木村朗子)
当りはずれのあるシリーズ
スカーペッタシリーズはこの1作品目から長く続いていますが、作者が途中でシリーズを終了させようとしたらしく作風がガラッと変わります。
この1作品目さえ読めば「業火」までは、どの作品を読んでも内容が分かる(登場人物や過去の出来事に説明があるので…)ようになっています。
「業火」のラストがシリーズの大きな転換点で、以降の作品は続きで読まないと解り辛いですが、シリーズ前半は、一話完結なので好みで選んで読んでもOKです。
一検屍官が扱うにしては、ちょっと大げさ過ぎ(?!)と思える事件もありますが「審問」までは「検屍官」シリーズと言える現代的な科学捜査を駆使したミステリーファンにお勧めの作品です。
但し、「審問」以降の作品は読む価値があるかどうか疑問です。
ハッキリ言って、「審問」でシリーズを終わらせるべきだったと思います。
ミステリーではなくなるし(どう読んでもサスペンス…)、一人称から三人称に変えた為に視点がフラフラとして場面が掴み辛いです。
ラストがあっさり
最後まで読んで、気が抜けた。
でも読んでいる最中はものすごく引き込まれる。
恐ろしい描写が衝撃的だけど、何故か興味津々に読み進めてしまうのよね。
これがこわいものみたさ?映画だったら耐えられない内容に思う。
活字だから何とか。バッチリ想像してしまうけれどね。
他人に猜疑心が沸いてきてしまう、人間不信になりそうな事件。
でも実際これに近い事があるんだと思うと、かなしいものだ。
見たことのない世界を垣間見ることができる点でとても面白かった。
(面白がってはいけない内容だとも思うんだけど。)
連続レイプ殺人事件の犯人は捕まるのか!?
バージニア州リッチモンドで起こった連続レイプ殺人事件。
一人暮らしの女性4人が被害者だったが、黒人と白人がおり、
なぜ彼女達を狙ったのか、また犯人の残した、石鹸の後や強い
体臭を探ることが、犯人逮捕への糸口となった。
女性検屍官長ケイ・スカーペッタとマリーノ警官が事件解決へと
奮闘する一方で、途中で、アンバージー衛生局長官の妨害や、
女性記者アビーの妹、ヘナも殺害され、事態は悪化し、ケイの
身に危険が迫ったが、結末はいかに。
一人暮らしの女性は無用心で危ないという警告を思い知らされる
身の毛のよだつ話でした。米国で行われる検屍について詳細が載って
いますが、頭蓋骨も切って点検するなど、驚愕の内容が載っています。
検屍官 (講談社文庫)
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神の手 (下) (講談社文庫)
神の手 (下) (講談社文庫)パトリシア コーンウェル
シリーズの評価
スカーペッタの仕事ぶり、丁寧な生活スタイルが好きで、
割りとシリーズを読んできました。
しかし、ある時から好きだった面が崩れているような気がしました。
よって自分の違和感がいつからか思い出す1つの手助けとして、
このサイトのレビュー★数(平均)を、一列に並べてみました。
すると1作「検屍官」?9作「業火」までは、★4?5。
10作「警告」?15作「異邦人」まで★2?3.5。
シリーズを愛する皆様、いかがでしょう。
私は納得しました。
作風が変わることは、作者の自由でしょう。
でも私は、本作で、この船から当分降りようと思いました。
素材や構成はなかなかだが・・・・
ボストンの病院で脳生理学の研究対象になっている死刑囚が語る未解決の犯罪。そしてはるかフロリダに徘徊する「HOG」と名乗る犯人の手による連続失踪・殺人事件。これらの事件はすべて主人公のホームグラウンドの民間捜査支援機関(アカデミー)に起因している。まるで群像劇のように、主要人物4人(主人公=女法医学者、その恋人の元FBI心理分析官、主人公の姪のアカデミーのオーナー、アカデミーの捜査担当者)がそれぞれ手分けして探偵役を果たすが、人間関係の軋轢などもあって全然まとまらず、ストレス・不安・緊張感がみなぎる。またIT機器を駆使する科学捜査の描写が例によって綿密。この犯罪のそもそものトリガーがIT社会ならではの情報漏洩というのが今日的。ヤヌスのような犯人とその動機の背景も米国らしくとびきりサイコ的。脇役一人一人の性格描写まできちんとしており、布石やほのめかしもあってなかなか知恵を絞った構成である。
しかし読んでいてなんとなく上スベリ。真相が「あれっ、そういうのあり?」という印象を受けるし、各人物にも感情移入ができない。一読してすぐに理解できない個所もいくつか。読者に対するサービス(=説得力)が不足している感じがする。これは申し訳ないが翻訳のせいかも。出版社も年末休みに間に合わせるべく急がせたかな?
伏線が
上巻で色々な伏線が散りばめられてたけど、下巻ではそれがあまり生かされてなかったです。
それなら上下巻に分ける必要もなかったと思う。
期待してただけに裏切られた気分です。
色々な意味で都合のいい所だけを付け足して本にしたって感じがしました。
読んでても唐突すぎる事があるので、どうしても感情移入は出来なかったです。
それとスカーペッタも魅力がなくなってきてます。
なんか普通の検死官みたいで、このシリーズのファンは寂しいですよね。
ルーシーの告白など、次巻に繋がるような展開はあるけど読む意欲がわくか心配です。
いったいこのシリーズは、どこに行こうとしてるのでしょうか?
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痕跡 (下) (講談社文庫)
痕跡 (下) (講談社文庫)パトリシア・コーンウェル
もう限界では?
上巻を読み始めてすぐに犯人の察しはつくし、全編を通して意味の無い突然の場面展開が起こったり、正直嫌気がさしつつ読んでました。
案の定尻切れトンボのような終わり方で、読後に不満が残りました。
彼女の初期の作品には切れもあり、引き込まれつつ読んでいましたが、もう色褪せたって感じです。
コーンウェルじゃなかったら、絶対読まない
遺体の残留物から謎を解こうとする検死官らしさや、政治的な話しの嫌らしさが復活してはいますが、以前のキレは残念ながらない。
自分が苦労して築き上げた筈の古巣が、無残な様相を呈している、その描写はセツナイくらいだけれど、本書の煽りにあるように「人の心の闇」を掘り下げているようには見えない。著者が結局は理性的と論理の人なのだろう。
確かに虚言癖や被害者妄想といわれても仕方なさそうな御仁が本作品には沢山でてくる。被害者の母親であるミセス・ポールソン、スカーペッタの後任のジョエル・マーカス、ルーシーの同居人ヘンリ・ウォルデン。
ただ、
日常生活の中で彼等のような人間は珍しくないのでは?
ありきたりの普通の人のゆらぎ範囲では?
と思っている私には、どこらへんが闇なのかわからなかった。
主要登場人物である、ルーシーの感性を細かく書いた方が、よっほど闇が深くなるんじゃないだろうか?
がっかり。
まあ一応ファンという事もあり新しいのが出るたびに買い続けているのですが、これを期に最後にしようと思いました。
ハイテク医療関係用語を羅列しているにもかかわらず、それらはストーリーとは基本的に絡み合っておらず、主に登場人物一人一人の心理描写や生活風景で文字が埋まりながらページが進んでいきます。殺された少女の両親は変体セックスが好きだったとか、ルーシーの車の話だとか
残りページも少なくなった所でついにマリーノと犯人がご対面!! おッー!!ところが、次のページをめくると何故か次の章になっており、ケイとベントンが久々の再開を喜びつつ、マリーノ今回大活躍だったわね、なーんて話をしているではないか!。えーーーもう事件おしまい?
と驚く私をよそに、二人はチューーなんてしている。で、これから久しぶりにエッチな事をたっぷりするわ!みたいな気配で終わるのである。
上・下に分けておきながらこの終わり方。
脱力。
痕跡 (下) (講談社文庫)
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捜査官ガラーノ (講談社文庫)
捜査官ガラーノ (講談社文庫)P. コーンウェル
物足りない
連載ものって事でこのページ数は仕方がないとしても、あまりにも内容が薄っぺらすぎます。
コーンウェルの名前につられて購入した人も多いと思うけど、コーンウェル作品でこのレベルなら満足出来ないです。
このガラーノが新シリーズになるといわれてるけど、次を読みたいって気持ちになれないんですよ。
色々な断片を寄せ集め立った感じがして展開も行き当たりばったりでした。
連載ものなんで場面転換が多くてちょっと疲れました。
特にガラーノの祖母がタロットカードで占いをするけど、預言者顔負けの的中をして事件解決に役立ちます。
これって凄く安易やなって思いましたよ。
いっその事、この祖母を主人公にしてもなんら遜色はないような気がしました。
ガラーノに恋心をよせるサイクスがガラーノの母親のような年齢やったのもちょっとね。
どうせならガラーノと同じ年ぐらいか若い子の方が良かったのかも。
ガラーノがおばさんを利用してるとしか思えないですからね。
ガラーノと地区検事のモニークとの微妙な関係も今後描かれていくんやろうけど、どうでもいいかな(笑)。
とにかく新シリーズなど書いてるより落ち目のスカーペッタシリーズを何とか復活させてほしいものです。
残念!
パトリシアコーンウェルの衝撃的なデビューから、早15年の月日が流れてしまいましたが、最近の作品の出来映えは、どうしてしまったのでしょうか。残念ながら彼女は誰か違う人になってしまったのでしょうか。もしかして、ゴーストライターなのではないかと思いながらも、ゴーストライターの方がキャラを大事にしそうですよね。(でもゴーストライターは所詮、昔のパトリシアコーンウェルほどの実力がないだろうし....)本当に残念ですが、今回も最近の作品同様、登場人物のキャラが立っていないし、テンポは悪いし、場面はころころ変わるし、文章はごてごてしてるし、誰のセリフかもわからなくて頁を戻してみたりしなくちゃならないし、犯罪捜査技術も前ほど緻密といえないし、もう1冊だけ読ませていただきます。渾身の作品をお願いします。今、ファンの期待は裏切られ続けています。(言い過ぎでしょうか。削除されてしまいそう。)
期待と満足度が反比例する、を実感。
広く浅く、あっさりしたかんじで…登場人物にも、話にも、入り込んでいきにくかった…というのが正直な感想。
ひさびさのコーンウェル作品ということで、期待して読んでしまった(しかも、カスタマーレビュー等々、前評判を一切頭に入れないようにして、真っ白な状態で)ため、みなさんと同じく、正直…がっかりしました。
でも、スカーペッタものを初めて読んだ興奮と感激が、こんなに時間がたっても忘れられず、ゆえに、コーンウェルという書き手がやっぱり大好きなわたしは、今後に期待して…星3つにします。
捜査官ガラーノ (講談社文庫)
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異邦人 上 (1) (講談社文庫 こ 33-26)
異邦人 上 (1) (講談社文庫 こ 33-26)パトリシア・コーンウェル
またひらがな攻撃が・・・
プロット自体は面白いと思うが、多くの方がレビューに書いておられるように、登場人物は皆、歳をとって、ますます自分本位になり、やらなくていいことまでやってるわりには言わねばならないことを言わず、人生をさらに複雑にして果てしなく屈折していく。
なのに、若い頃と同じように凶悪事件や、自分を陥れようとする人々に巻き込まれて右往左往しているのが情けない気もする。
どうしちゃったのドクター・ケイ?(もしくはコーンウェルさん?) それにこういうキャラクター設定だと、イタリア人は怒らないのかしらと余計な心配もしてしまいます。
それはともかく。
このシリーズは一番最初から講談社文庫で読んでいるが、最近は新刊が出るたびに活字が大きくなっていく気がする。15年前の「検視官」とこの「異邦人」を比べると、活字の大きさ太さは確実に2倍になっている。
さらにまたまた出ました、今回もひらがな大洪水。大パレード!
「誰かから聞いたわけだ。誰なのか言え」という大人の男同士のシリアスな会話を「だれかからきいたわけだ。だれなのかいえ」とかやられちゃねえ。
全編この調子なので、登場人物が皆ひとりよがりのガキのように感じられてしまう。「活字から受ける印象」が作品そのものへの感想を左右することもあるんじゃないですかね。
15年前ならこの作品は間違いなく1冊で収まったと思う。大量のひらがなで文字数を増やし、デカい活字で版を組み、分厚い紙を使って上・下に分冊、その1冊が800円(つまり文庫に1,600円ですよ)。ちょっと阿漕じゃあないか?
あ、講談社の方、「阿漕」って読めます? この作品の読者ならほとんどの人が読めると思いますよ。ひらがなにしてもらわなくても。(あこぎ、って読むんだけどね、念のため)
ケイを巡る人間関係
チャールストンに移ったスカーペッタですが、事件はローマから始まります。
犯人そのものは、早々にサンドマンと言う名前で登場してしまいます。ですから犯人探しの楽しみはありません。このサンドマンが生まれてくる経緯を紐解いてゆく形を取っています。
前作で登場したマリリン・セルフが、ケイに対して異常な敵愾心を抱き、ケイの周りの人物に害をなして行きます。従って、彼女の行為が、この本の狂言回し的な働きをします。
この本の面白さは、ケイとベントン、ケイとマリーノの二組の関係の動きでしょう。特に、マリーノとの関係は意外な展開をし、彼は次回からは登場しないかも知れません。(そのためか、本作はマリーノの回という一面もあります。)
ベントンから指輪を貰ったのですが、こちらもまだまだぎくしゃくしています。
推理小説として読むと、やや期待はずれのところもありますが、人間ドラマとしてみると、なかなか面白い作品になっていると思います。
チャールストンでは、皆、年寄りになってしまって・・・
暗いお話です。
ケイもベントンもマリーノも中高年。
難事件の現場でガツガツと働ける盛りはとうに過ぎています。
気になるのは、
年々気難しくなる人間関係。
狭い中でやってきたチームは年々積もっていった不満と老いで、
明るく事件に集中できない。
この辺りはある意味リアルな描写ですが、
読者のカタルシスは解消されません。
NYにはライム、サックスコンビが困難な事件をガンガン解決してます。
あちらは若く、意欲もあり、前向き。
だから周囲に自然に人も集まる。
こちらはまったく逆で暗く、孤立してます。
前作、「神の手」でもレビューしましたが、
エンターテイメントとしては、
極めて異例な作風と言っていいでしょう。
誰が喜ぶというのでしょう。
講談社の見解も聞いてみたいです。
作品のレビューは下巻にて。
異邦人 上 (1) (講談社文庫 こ 33-26)
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異邦人 下 (3) (講談社文庫 こ 33-27)
異邦人 下 (3) (講談社文庫 こ 33-27)パトリシア・コーンウェル
ひさびさに、、。
正直、最近、うーん、スカーペッタのシリーズは、はずれが続いていました。だから、今回も大はずれかな、、と思っていました。
でも、いくつかの事件の絡めかた、人間模様、以前のコーンウェルが戻ってきた感じ。でも、作中人物の高齢化?により、
作者のひねくりすぎにより、なんとなく、スカーペッタ ファミリー が崩れてきた、、。ちょっと救いの無い感じ。
以前のような緻密なプロットはもう体力的に、無理なのかな。
期待感があっただけに
「ガラーノ」がなければ、★4つです。
ガラーノが出てきて、がっかりさせられ、今回のシリーズ再開には、すごく期待した。
勝手に期待した私が悪いが、期待してもいいレベルの作家じゃないか!!
コーンウェルのいいと思ったところ(過去形か!?)は、
登場人物たちを成長させたところにある。
年齢を重ねて、この中で一番大きくなったのは、
太っためがねっ子のルーシーだと思うが、いまや彼女の戦力は本当に大きいと思う。
でも、その分、ケイやローズや、ベントンやマリーノも歳をとっていくのが悲しい。
毎回、ケイの周りには、腹の立つヤツが必ずいる。
今回の葬儀屋といい、隣人といい、よくここまで主人公を痛めつけるような人物を考え付くと感心する。
マリーノの彼女も、嫌なやつだったなぁ。
作者は「S」なのか!?
シリーズ当初、一人称だったこともあり、
ケイは作者に似ていて、ケイが「私」を使うことで、イコール読者になっているのだと思う。
だからケイが不幸になれば、読者も不幸感を感じる、だから事態が快方に向かわないからストレスに感じるのでは?
ところで、フランスの狼男とその弟の件って、終わったんでしたっけ??
心から残念です
「異邦人」の粗筋をかいつまむとこんな感じです。
イラク戦争で精神に異常をきたしたサイコパスによる連続殺人事件です。
ところがその犯人の出生には秘密があり、
犯罪の解決が難しくなっています。
また犯人を追うケイとベントンのチームと敵対する精神科医の争いも深刻です。
また精神科医の策略によってケイとマリーノの間には決定的な出来事も発生。
さて事件の行方は・・・。
こういったところです。
正直言って面白くありません。
ストーリーが粗い。
ケイはもはやほとんど検視をやりません。
犯罪動機があいまい。
サイコパスの犯罪動機が見えないと、
さっぱりリアルではありません。
犯人の執着が見えないので、
犯人が生き生きとしていません。
エンディングもつまらないホームドラマのよう。
ほんとつまらないです。
心から残念です。
最後に、
敵役の精神科医とケイは、
とっても似ていると思いました。
ポジとネガ。
現像したら同じ人物です。
コーウェルはもはや新しい人物を創造できなくなっているようです。
次回作も厳しいでしょう。
異邦人 下 (3) (講談社文庫 こ 33-27)
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水滸伝 8 (8) 青龍の章 (集英社文庫 き 3-51) (集英社文庫 き 3-51)
水滸伝 8 (8) 青龍の章 (集英社文庫 き 3-51) (集英社文庫 き 3-51)北方 謙三
多少違和感が
敵方がこれまでになく精彩を欠きます。
李逵が李応を救うシーンも、李逵が強過ぎな気が。
強弱バランスに違和感がありますが、
解珍の話は趣きがあったので星四つで。
目をはなせない青龍。
初めての大一番。
息詰まる駆け引きの中、官軍(青蓮寺)と梁山泊との激突が始まる。
隊長クラスをつぎつぎと失い、手詰まり感のあった梁山泊も
内応者の活躍によって、活路を見出し。。。。
ということで、手に汗握る青龍の章。
水滸伝 8 (8) 青龍の章 (集英社文庫 き 3-51) (集英社文庫 き 3-51)
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水滸伝 9 (9) 嵐翠の章 (き- 3-52) (集英社文庫 き 3-52)
水滸伝 9 (9) 嵐翠の章 (き- 3-52) (集英社文庫 き 3-52)北方 謙三
替天行道は、想像の彼方に
おもしろきかな、この男たち。
一人、馳星周。一人、北方謙三。
『替天行道』は、これを詳らかにしてはいけない。
それこそ、読み手がこの内容を想像するところに意味を持たせている。(謙三さん、そうでしょうか?)
穿った見方をすれば、もしこれが書かれてしまったら、この物語のすべてが崩れ去ってしまうだろう。
ここまで、星周さんの解説を読んでの私の感想である。
逆に、あなたが『替天行道』の中身を書いちゃったら、どうでしょう。そしてこれは、あなたの北方氏への理解の表明となるでしょう。
単に、私は「ケ飛」が好きだ。「志」などに左右されない自己を持って生きている。
扈三娘ファンも注目
林冲の性格の全てを読み切った青蓮寺の罠、
そしてそこに宋江が追い打ちをかける。
楊志に続いて林冲も著者の毒牙にかかってしまうのか?
深まる晁蓋と宋江の対立。
宋江が下す林冲への死の宣告に
梁山泊は一丸となって戦う!
…誤解を招く表現ですね。嘘は言ってないのですけど。
扈三娘と王英の恋の行方にも注目です。
わなわな嵐翠。
祝家荘で勝利はしたものの、疲弊した梁山泊に
青蓮寺が数々の罠をしかけ挑む。
罠に飛び込んだ林冲は、手傷を負いながらも
九死に一生を得る。
犠牲を出しながらも、糧道をつかさどる「大物」は、
虎口を脱する。
息もつかせぬ罠の連続だが、前巻ほどの盛り上がりがない
嵐翠の章。
水滸伝 9 (9) 嵐翠の章 (き- 3-52) (集英社文庫 き 3-52)
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